LLMO / AI 検索

AIO(LLMO/GEO)対策で成果が出ない11の原因・失敗事例を種類別で解説

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松村 俊樹
この記事の著者
松村 俊樹
代表取締役

兵庫県神戸市生まれ。2012年立命館大学卒業後、株式会社インテリジェンス(現パーソルキャリア)で採用支援に従事。2015年、米国デジタルエージェンシーPierry(現Wunderman Thompson)に入社し、日本支社立ち上げ、MAやSEOコンサルティングに従事。その後、富士フイルムグループ会社でグローバルデータベース型SEOに従事、2021年に株式会社メディアリーチを設立し、代表取締役に就任。SEO経歴10年以上。デジマナMEETにLLMO関連で講師登壇 / 東京都中小企業振興公社運営のTOKYO創業ステーションイベントにLLMO関連で登壇2026年、米マーケティング専門メディアMarTech Outlook APACにて「APAC生成AI検索最適化のトップソリューション企業」を受賞。

「AIO対策を専門の会社に頼んだのに、半年たっても手応えがない」——最近、こうした相談が増えています。よく聞いてみると、施策の質そのものより先に、もっと根本的なところでボタンを掛け違えていることがほとんどです。

典型的なのは、こんなケースです。ChatGPTやGemini、Perplexityといった生成AIの回答に自社サイトが引用されるようになった。担当者は「引用が増えている、成功だ」と社内に報告した。ところが3ヶ月たっても、サイトへの流入も問い合わせも増えていない。

これは珍しい失敗ではありません。むしろ、AIO対策に取り組んだ企業の多くが一度は通る道です。当社メディアリーチでもかず多くのAIO(GEO/LLMO)支援に携わってきましたが、問い合わせいただいた顧客から外部に委託したがうまくいかなかった、失敗したとの声を多くいただきます。

この記事では、AIO対策がうまくいかない11の原因を、実際に起きやすい順番で整理します。そして後半では、次から同じ失敗をしないための考え方を、できるだけ専門用語を使わずに解説します。

なぜ今「AIO対策の失敗」が表面化しているのか

「AIO対策」という言葉の検索回数は、この1年でおよそ4倍に増えました(2025年8月は月間2,400回程度、2026年7月には9,900回程度)。2025年後半にかけて多くの企業が外部に発注し、半年ほど経った今、その効果を検証する時期に入っている——というのが、いま「失敗」の相談が増えている背景です。

従来のSEO(検索エンジン最適化)であれば、「検索順位」という誰の目にも分かりやすい共通の物差しがありました。順位が上がれば成功、下がれば失敗という具合に、発注側と受注側で成果の合意がしやすかったのです。ところがAIO対策には、これに相当する共通の物差しがまだありません。だからこそ、「効果が出ているのかどうか自体が分からない」という状態のまま、時間だけが過ぎてしまいがちです。

もう一つ、AIO対策を考えるうえで知っておきたい例があります。米調査会社のGartner(ガートナー)は2024年、「2026年までに検索エンジンでの検索数は25%減少する」という予測を出しました。しかし実際に2026年を迎えてみると、Googleは検索市場のシェア90%以上を維持しており、検索全体の量が大きく減った様子はありません。一方で、米国のオーガニック検索(広告を除く自然検索)からの流入は前年比で2.5%程度減っている、という調査報告もあります(Search Engine LandのGraphiteデータ分析、2026年1月)。

つまり、「大きく減る」という予測は外れましたが、「じわじわ変化している」という方向性自体は間違っていなかったわけです。この教訓はシンプルです。他社の予測や一般論を鵜呑みにするのではなく、自社のデータで、自社の現在地を測ること。これが、この記事全体を通じて繰り返しお伝えしたい考え方です。まずは、AIO対策という言葉の中に何が混ざっているのかを整理するところから始めましょう(用語の全体像は「LLMO、AIO、GEOの違いとは?」もあわせてご覧ください)。

【前提】AIO対策には、性質の違う2つの施策が混ざっている

AIO対策が失敗する理由の多くは、実はここに集約されます。「AIO対策」とひとことで言っても、その中身には性質のまったく違う2つの取り組みが混ざっているのです。

観点 コンテンツ引用強化 ブランド推薦強化
何が起きるか AIの回答の出典・参考元として、自社のページが挙げられる 「〇〇におすすめの会社は?」という質問に対して、AIが自社の名前を挙げる
主な効果 AIの回答の中で完結してしまい、サイトへの流入はほとんど伸びない 指名検索や直接の来訪、比較検討リストへの参入、商談の増加につながる
主な施策 ページ単位の情報設計・一次情報の充実 第三者メディアや比較記事、実績情報など、ブランドとしての認知を広げる取り組み
測るべき指標 引用された回数・引用元として選ばれたページ 名前が挙がった回数・おすすめとして推薦された順位

特に強調したいのが「コンテンツ引用強化」の効果についてです。米国の調査機関Pew Research Center(ピュー・リサーチ・センター)が2025年3月に米国の成人900人を対象に実施した調査によると、Googleの検索結果にAIによる要約(AI Overview)が表示された場合、従来の検索結果のリンクをクリックした割合はわずか8%でした。AI要約が表示されなかった場合の15%と比べると、ほぼ半分です。さらに、AI要約の中に埋め込まれたリンク自体をクリックした割合は、全体のわずか1%にとどまりました。

つまり、たとえ自社のページがAIの回答に引用されたとしても、そこからサイトに訪れてくれる人は、もともと非常に少ないということです。これは日本国内でも同様の傾向が見られます。当社が2026年3月に全国1,104名を対象に実施した独自調査でも、Google検索のAI概要を見た人のうち、実際に何らかのリンクをクリックした経験がある割合は半数に届かない水準でした(詳しくはこちらの調査記事で紹介しています)。

誤解しないでいただきたいのですが、これは「引用対策には意味がない」という話ではありません。引用は、後で説明する「ブランド推薦」を後押しする土台としての意味を持っています。問題なのは、引用そのものを目的にして、流入という指標で成果を評価してしまうことです。

では、AIO対策で本来重視すべきなのはどちらでしょうか。答えは「ブランド推薦」の方です。米国のB2Bソフトウェアレビューサイト大手G2が2026年3月に実施した調査(B2Bソフトウェアの購買担当者1,076人が対象)では、驚くべき結果が出ています。AIチャットボットは、企業が発注先候補を絞り込む際に最も影響力のある情報源として第1位に挙げられました。さらに、購買担当者の69%が「AIチャットボットの回答をきっかけに、当初検討していたのとは違うベンダーを選んだ」と回答し、33%は「それまで知らなかった会社から購入した」と答えています。

つまり、AIに「引用」されるかどうかより、AIに聞かれたときに「名前が挙がる」かどうかの方が、実際の受注・失注に直結しているのです。AIO対策の本質は、コンテンツを引用させることではなく、ブランドとして推薦されることにあります。この前提を踏まえて、よくある失敗を見ていきましょう。

AIO対策が失敗する11のパターン

ここからは、実際によく見られる失敗を11のパターンに整理して紹介します。「①目的の設定」「②計測の設計」「③施策の設計」「④社内の体制」という4つのグループに分けています。すべてに目を通していただく必要はありません。自社に当てはまりそうな部分から読んでいただければと思います。

失敗1:引用獲得を流入の目的にしてしまった

ひとことで言うと:「AIに引用されればアクセスが増える」という前提で施策を発注・評価してしまうことです。

これが最も多く、最も根が深い失敗です。外部のコンサルタントから「AIの回答に引用される回数が増えました」という報告を受け、それを成果として受け止めたものの、肝心のサイトへの流入や問い合わせは横ばいのまま——という状況は典型的な例です。

前の章で見た通り、AIの回答に引用されても、そこからクリックしてサイトを訪れる人はもともと少数派です。引用の増加を流入の増加とイコールで結びつけてしまうと、施策自体は正しく機能していても「効果が出ていない」という誤った評価が下されてしまいます。まず必要なのは、成果を測る指標を「引用の回数」ではなく「ブランドとして名前が挙がる回数(推薦率)」に置き換えることです。

区分A:計測(何をどう測るか)の失敗

失敗2:現在地を測らずに施策から始めた

ひとことで言うと:ダイエットで言えば、体重を測らずにいきなり運動を始めるようなものです。

ここで言う「現在地」とは、施策を始める前の時点で、AIがどれくらいの頻度で自社の名前を挙げているか(推薦率)や、どんな内容で言及しているか(言及率)を指します。専門用語では「ベースライン」と呼ばれるものです。

このベースラインを取らないまま施策を始めてしまうと、3ヶ月後に「効果が出た」と言われても、それが本当に施策のおかげなのか、それとも元々そうだったのかを判断できません。逆に「変化がない」と言われた場合も、本当に効果がなかったのか、そもそも良い状態から始まっていたのかが分からなくなります。施策を始める前に、まず現在地を数字で押さえておくこと。当社では、DolphinX AIOという自社開発のツールを使い、複数のAIに対する自社の推薦状況を日次で記録する運用を前提にしています。

失敗3:計測に使うプロンプトが、実際の見込み客の聞き方とズレていた

ひとことで言うと:「業界名+おすすめ」だけで満足してしまい、実際のお客様の質問の仕方を再現できていないことです。

AIO対策では、AIに投げかける質問文のことを「プロンプト」と呼びます。多くの企業が「〇〇業界 おすすめ」のような単純な聞き方だけを計測していますが、実際に見込み客がAIに相談するときは、もっと具体的で条件付きの聞き方をすることがほとんどです。例えば「予算300万円以内で、中小企業向けの〇〇を探している」といった具合です。

こうした具体的な聞き方は「ロングテール」と呼ばれ、検索エンジンの世界でも重視されてきた考え方ですが、AIO対策ではさらに重要性が増します。実際の営業担当やインサイドセールスが日頃お客様から受けている質問を集めることが、プロンプト設計の一番の近道です。プロンプト設計の具体的な手順についてはこちらの記事で、質問がどのように枝分かれして広がっていくかについてはクエリファンアウトの解説記事で詳しく紹介しています。

失敗4:1つのAI・1回の結果だけで判断した

ひとことで言うと:たまたま自分のパソコンでChatGPTに聞いてみた1回の結果を、全体の評価として扱ってしまうことです。

まず知っておいていただきたいのは、AIによって、どの情報源を参照して回答を作るかがまったく異なるという点です。海外の調査会社Profoundが2024年8月から2025年6月にかけて6億8,000万件の引用を分析したところ、ChatGPTは主な引用元のうちWikipediaが47.9%を占める一方、Perplexityでは同じくRedditが46.7%を占めるという結果が出ています。同じ質問をしても、AIごとに見ている情報源がまったく違うのです。当社の実測でも、同一の質問に対して、あるAIでは自社が第1推薦として挙がる一方、別のAIではまったく言及がない、という逆転現象が確認できています。

さらに厄介なのは、同じAIであっても、聞く人や聞くタイミングによって答えが変わるという点です。OpenAI(ChatGPTの開発元)は公式のヘルプページで、保存された会話の記憶や過去のやり取りの履歴が、その後の回答をその人向けにカスタマイズする仕組みになっていると説明しています。つまり「自分のアカウントで聞いたら1位だった」「出てこなかった」というのは、そもそも判断材料として不十分なのです。複数のAI・複数回にわたって、第三者的な立場で計測する仕組みが欠かせません。

失敗5:競合を計測せず、外部要因と施策の効果を区別できなかった

ひとことで言うと:自社の順位だけを見ていて、それが自社の努力のおかげなのか、単に競合が調子を落としただけなのかを判別できない状態です。

AIによる推薦は、突き詰めれば競合他社との椅子取りゲームです。自社の数字だけを追いかけていると、AIモデルのアップデートなど、自社の施策とは無関係な外部要因による変動を、施策の効果だと誤解してしまうことがあります。自社と主要な競合を並べて継続的に計測できるツールを使うと、こうした誤認を防ぎやすくなります(AIO・LLMO対策ツールの比較記事もご参考ください)。

区分B:施策設計の失敗

失敗6:SEOの延長で発注し、納品物が従来のSEO施策のままだった

ひとことで言うと:発注したのはAIO対策なのに、納品されたのはタイトルタグの調整や被リンクの棚卸しといった、従来型のSEO施策だったというケースです。

誤解のないように付け加えると、SEOの基本的な取り組み自体が無意味というわけではありません。Googleは公式のガイダンスで、生成AIによる検索機能は通常の検索のランキングや品質評価の仕組みをベースにしていると説明しており、既存の質の高いSEOはAIO対策の土台としても引き続き有効です。問題は「土台の整備だけ」で終わってしまい、AIO対策ならではの視点(前章で述べた第三者の情報源対策や、ブランドとしての言及の増やし方)が抜け落ちてしまうことにあります。

失敗7:効果が実証されていない施策に工数を割いてしまった

ひとことで言うと:「llms.txt(エルエルエムズ・テキスト)」というファイルを設置したり、AI向けの特別な構造化データを追加したりすれば、AIに評価されると思い込んでいることです。

llms.txtとは、AIに自社サイトの情報を分かりやすく伝えるための専用ファイルを設置しようという提案のことです。一見もっともらしく聞こえますが、Google自身が公式ドキュメントで「これらの機能に表示されるために、新しい機械可読ファイルやAI用のテキストファイル、マークアップを作成する必要はない」「追加すべき特別なschema.org構造化データもない」と明記しています。さらにGoogleの担当者であるジョン・ミューラー氏は、2026年にSNS上で「現時点で、どのAIシステムもllms.txtを使用していない」と発言しています。

これは「設置してはいけない」という話ではありません。効果が科学的に実証されていない施策に、限られた予算と時間を最優先で割くべきではない、という工数配分の問題として捉えてください。同じ工数を使うなら、後ほど紹介する「効果が確認されている取り組み」に振り向ける方が合理的です。

失敗8:自社サイトの改修だけで完結させ、第三者の情報源に手をつけなかった

ひとことで言うと:自社のブログやサービスページを充実させることだけに集中し、外部のメディアや口コミサイトを見過ごしていることです。

AI検索エンジンが実際に引用する先を調べたSemrushの調査Search Engine Landの報道によると、Reddit(レディット)やYouTube、LinkedInといった第三者のプラットフォームが、引用元として非常に高い頻度で登場します。また、前述のG2の調査では、AIの推薦に対する信頼度を左右する要素として、ソフトウェアのレビューサイトが最も重視されているという結果も出ています。ブランドとして推薦されるためには、自社サイトの外側、つまり比較記事や口コミサイト、業界メディアでどのように紹介されているかにも目を向ける必要があります。なお、掲載されること自体はできても、そこでの紹介内容が自社に不利な書かれ方をしているケースもあるため、掲載の有無だけでなく中身も確認しましょう。

失敗9:AIが自社について誤った情報や古い情報を答えているのを放置した

ひとことで言うと:すでに終了したサービスや古い料金プランを、AIがいまだに現行のものとして紹介し続けている状態を、誰も確認していないことです。

AIが自社について間違った情報を答えている場合、そもそも推薦の候補にすら挙がらない、あるいは挙がっても信頼を損なうという事態を招きます。前述のG2の調査では、B2Bの購買担当者の64%が「AIチャットボットから不正確な推薦を受けた経験が頻繁にある」と回答しています。自社に関する回答内容を定期的に確認し、事実と異なる点があれば、正しい情報が広く流通するように手を打つことが欠かせません。

区分C:社内の体制・運用の失敗

失敗10:報告がスクリーンショットだけで、再現性も母数もなかった

ひとことで言うと:「見てください、こんな風に自社が紹介されました」という1枚の画面キャプチャだけが成果報告として提出される状態です。

これが、いわゆる「ブラックボックス化」の中心的な原因です。AIの回答は、これまで説明してきた通り、聞くたびに、また聞く人によって内容が変わります。1回きりのスクリーンショットは、たまたま良い結果が出た瞬間を切り取っているだけかもしれません。信頼できる報告には、いつ・何回・どのプロンプトで計測したのかという情報と、その全文が添えられている必要があります。逆に言えば、こうした情報を開示しない、あるいは開示を求めても出てこない場合は、その施策の中身がブラックボックスになっている可能性を疑うべきサインです。

失敗11:実行体制も成果指標の合意もないまま始め、契約終了で何も残らなかった

ひとことで言うと:「良い提案」はもらったものの、それを実行する人手が自社になく、施策が積み上がったまま止まってしまうことです。

これは受託側だけの問題ではありません。提案された施策の数に対して、自社側が実際に公開・改修できる件数を最初から握っておかないと、提案は溜まる一方で前に進みません。また、そもそも「何をもって成功とするか」(推薦率なのか、流入なのか、最終的な売上なのか)を社内の意思決定者と事前に合意していないケースも同じ根っこの問題です。3ヶ月、半年と経ったところで「結局、売上にどうつながったのか」と問われて答えられなくなり、契約が終了すると、それまで積み上げてきたプロンプトの資産も判断基準も、何も社内に残らない——という結末を迎えてしまいます。

自社は大丈夫か? 10項目のチェックリスト

ここまでの11の失敗パターンをもとに、自社のAIO対策を振り返るための10項目をまとめました。当てはまるものにチェックを入れてみてください。

No. チェック項目
1 成果の指標を「引用」ではなく「推薦(AIに名前が挙がること)」に置いている
2 施策を始める前に、AIによる自社の推薦状況を数字で記録した(ベースラインを取った)
3 計測に使う質問文は、実際の見込み客が使いそうな言い回しで作られている
4 複数のAI・複数回にわたって計測しており、1回きりの結果で判断していない
5 競合の状況も合わせて継続的に確認している
6 施策の内容が、従来のSEO施策の焼き直しだけになっていない
7 llms.txtや特別な構造化データより、効果が確認されている施策を優先している
8 自社サイトの外側(比較記事・口コミサイト・業界メディア)にも目を向けている
9 AIが自社について答える内容に、古い情報や誤りがないか定期的に確認している
10 成果の報告に、計測日・試行回数・プロンプトの全文が添えられている

チェックが2個以下であれば、まずは現在地を測るところから見直すことをおすすめします。3〜5個であれば、いくつかの土台は整っているものの、体制面に改善の余地があります。6個以上であれば、すでに良い進め方ができている状態です。

「自社が今どういう状態にあるのか、客観的に確認したい」という場合は、当社が無償で提供しているLLMO対策ツール「DolphinX AIO」を使って、現在のAI検索での露出状況を確認いただくこともできます。

外部に依頼する前に確認しておきたい5つの質問

これから外部のコンサルティング会社や制作会社にAIO対策を依頼しようと考えている方は、契約前に次の5つを確認しておくことをおすすめします。

  1. 成果は「引用」と「推薦」のどちらで定義するのか(最も重要な質問です)
  2. 計測は、何を・どのAIに対して・どれくらいの頻度で行うのか
  3. 施策を始める前のベースラインは、いつ・どうやって取るのか
  4. 施策の対象範囲に、自社サイトの外側(第三者メディアへの掲載など)は含まれているか
  5. 契約が終了したあと、自社に何が残るのか(データ・プロンプト資産・判断基準など)

費用の相場や契約形態についてはLLMO対策の費用相場を解説した記事もあわせてご覧ください。

失敗しないAIO対策の進め方|5つの原則

ここまで11の失敗パターンを見てきましたが、大切なのは「次からどう進めるか」です。時間軸のロードマップではなく、判断に迷ったときに立ち返れる5つの原則としてまとめました。

原則 内容
1. 目的を「推薦されること」に置く 引用は推薦を後押しする手段の一つ。成果指標は推薦率・言及率に置き、サイトへの流入は補助的な指標として扱う
2. 何よりも先に「現在地」を測る 施策を始める前に、複数のAI・複数回・競合込みで現状を数字にする。これを飛ばすと、以降のすべてが検証不能になる
3. 顧客が実際に使う言葉で質問文を作る 「業界名+おすすめ」ではなく、条件付き・課題起点の聞き方を集める。営業やインサイドセールスが日頃受けている質問が、最も確かな一次情報になる
4. 自社サイトの外側を対象に含める AIが参照するのは、比較記事・レビューサイト・コミュニティといった第三者の情報源が中心(B2B企業向けのAIO対策ガイドも参考になります)
5. 実行できる件数に施策を絞る 提案の量ではなく、自社が実際に公開・改修できる件数を基準に施策を設計する

なお、コンテンツの書き方そのものについては、学術的な裏付けもあります。米プリンストン大学などの研究チームが2024年に発表した論文では、権威ある情報源からの引用や、関連する統計データを本文に含めることで、生成AIの回答内での可視性(取り上げられやすさ)が最大で約40%向上したという実験結果が報告されています。ただし、この結果は英語圏での実験環境によるものであり、日本語のサイトでそのまま同じ効果が再現される保証はない点には注意が必要です。

逆に、最優先にしなくていい3つのこと

これからAIO対策を始める方が特に飛びつきやすい3つの取り組みについて、優先順位を整理しておきます。

  1. llms.txtの設置を最優先にすること — 前述の通り、Google自身が「表示のために新しいファイルは不要」「現時点でどのAIシステムも使っていない」と説明しています。設置すること自体が問題なわけではありませんが、最優先で工数を割く施策ではありません。
  2. AI専用の特別な構造化データを探し回ること — Googleは「追加すべき特別なschema.orgのデータはない」と明言しています。通常のSEOの一環としての構造化データは引き続き有効ですが、AI向けの特別な魔法のマークアップは存在しません。
  3. 自分のアカウントでAIに聞いた結果に一喜一憂すること会話の履歴や保存された記憶によって、同じAIでも人によって答えが変わります。個人の体験を判断材料にしないようにしましょう。

内製とアウトソース、どちらで進めるべきか

最後に、社内で取り組む(内製)か、外部の専門会社に依頼するかの判断軸を整理します。判断の基準は主に3つです。「社内に実行できる工数があるか」「対象となるブランド・事業の数」「第三者メディアへの掲載交渉のような、社内では対応しにくい業務がどれだけ必要か」。

自社の推薦状況をまず数値で把握したい場合はツールでの内製から、継続的な計測・分析を仕組み化したい場合は伴走支援を、第三者メディアへの掲載交渉まで含めて任せたい場合はコンサルティングを、という順番で検討するのが一般的です。当社の支援メニュー全体についてはDolphinXのサービス紹介ページ、コンサルティングの内容はSEO・AIOコンサルティングのページでご紹介しています。

「まずは自社の現状を確認したい」という方はAIO対策ツール「DolphinX AIO」の14日間無料トライアルへ

AIO対策の失敗の多くは、施策そのものの質ではなく、「何を目的にするか」の設定を間違えたところから始まっています。引用を追いかけるのをやめて、ブランドとして推薦されることを目的に置き直すこと。そして何かを始める前に、必ず自社の現在地を数字で測ること。この2つを押さえるだけで、多くの失敗は避けられます。

「まずは自社の現状を確認したい」という方はAIO対策ツール「DolphinX AIO」の無料トライアルをお試しください。継続的な計測や本格的な支援をご検討の方は、お気軽にお問い合わせください。

よくある質問

Q. AI検索で引用されると、サイトへの流入は増えますか?

ほとんど増えません。米Pew Research Centerの調査では、AIによる要約が表示された検索で従来のリンクをクリックした割合は8%(表示されない場合は15%)、要約内のリンクのクリックはわずか1%にとどまっています。引用は流入の増加ではなく、ブランドとしての認知や信頼を後押しする効果として捉えるのが実態に近いといえます。

Q. コンテンツ引用強化とブランド推薦強化は何が違うのですか?

引用強化はAIの回答の出典として自社ページが挙がることを、推薦強化は「おすすめは?」という質問に対してAIが自社の名前を挙げることを指します。前者は流入にはつながりにくく、後者は指名検索や商談につながりやすいという違いがあります。

Q. llms.txtは設置した方がいいですか?

最優先にする必要はありません。Google自身が公式ドキュメントで「新しいファイルの作成は不要」と明記しており、Googleの担当者も「現時点でどのAIシステムも使っていない」と発言しています。設置してはいけないわけではありませんが、他に優先すべき施策があります。

Q. AIO対策の効果はどうやって測るのですか?

複数のAIに対して、実際の見込み客が使いそうな質問文を、継続的・複数回にわたって投げかけ、自社や競合の名前がどれくらいの頻度で挙がるか(推薦率・言及率)を記録する方法が基本です。施策を始める前のベースラインを取っておくことが欠かせません。

Q. 検索順位が上がれば、AIにも推薦されやすくなりますか?

関係はありますが、それだけでは十分ではありません。Googleの生成AI機能は通常の検索の仕組みをベースにしているため、質の高いSEOは土台として有効です。ただし、AIが実際に参照するのは自社サイトだけでなく、比較記事や口コミサイトといった第三者の情報源が中心であるため、検索順位の改善だけでは推薦されるとは限りません。

松村 俊樹
松村 俊樹
代表取締役

兵庫県神戸市生まれ。2012年立命館大学卒業後、株式会社インテリジェンス(現パーソルキャリア)で採用支援に従事。2015年、米国デジタルエージェンシーPierry(現Wunderman Thompson)に入社し、日本支社立ち上げ、MAやSEOコンサルティングに従事。その後、富士フイルムグループ会社でグローバルデータベース型SEOに従事、2021年に株式会社メディアリーチを設立し、代表取締役に就任。SEO経歴10年以上。デジマナMEETにLLMO関連で講師登壇 / 東京都中小企業振興公社運営のTOKYO創業ステーションイベントにLLMO関連で登壇2026年、米マーケティング専門メディアMarTech Outlook APACにて「APAC生成AI検索最適化のトップソリューション企業」を受賞。

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