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Google検索で「AI Mode」がデフォルト化した世界で起こること

株式会社メディアリーチ

Google検索で「AI Mode」がデフォルト化した世界で起こること

更新日:2026年1月26日

監修者

株式会社メディアリーチ 代表取締役 松村 俊樹

兵庫県神戸市生まれ。2012年立命館大学卒業後、株式会社インテリジェンス(現パーソルキャリア)で採用支援に従事。2015年、米国デジタルエージェンシーPierry(現Wunderman Thompson)に入社し、日本支社立ち上げ、MAやSEOコンサルティングに従事。その後、富士フイルムグループ会社でグローバルデータベース型SEOに従事、2021年に株式会社メディアリーチを設立し、代表取締役に就任。日本国内企業や北米、欧州、中国本社のグローバル企業のSEO支援も行う。SEO経歴10年以上。デジマナMEET講師登壇 / 東京都中小企業振興公社運営のTOKYO創業ステーションイベントに登壇


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当社メディアリーチではSEOやLLMO(AI検索対策)支援を提供していますが、その中で「今後従来のランキング型の検索結果はなくなるのか?無くなってAIモード等がデフォルト化した場合、どのような影響があるのか?」と聞かれる場面が少なくありません。

今回は「AI Modeのデフォルト化で何が変わるのか」というテーマに対して当社の見解を共有できればと思います。あくまで「もしも」という話で捉えていただければと思います。

AI Modeのデフォルト化されると何が変わるのか(デフォルト化されるかはまだ決まっていない)

「Google検索におけるAI Mode デフォルト化」は断言できないが、体験が“通常検索に溶け込む”示唆はある

まず最初に事実関係を整理していきましょう。

2026年1月時点でGoogleが「AI Modeを検索のデフォルト画面にする」と明言した公式ページは、少なくとも私が確認できた範囲では見当たりません。

一方で、GoogleはAI Modeを「これからの一端」と位置づけ、AI Modeで先行した機能をコアの検索体験へ取り込んでいく趣旨を公式ブログで述べています。(これがAI Modeのデフォルト化を完全に示唆するものではないですが、文脈の捉え方ではAI Modeのデフォルト化とも捉えられます。)

このため、タブとしてのAI Modeがデフォルトになるかは別としても、「AI要約・AI支援の体験が通常検索の主導線に近づく」可能性は、現務上の前提として置いてよい段階に来ています。

LLMOと呼ばれるAI検索最適化(GEOやAIOとも呼ばれる)も、すべての企業が向き合わなければならない現実も近くまで来ているかもしれません。

検索行動のプロセス比較

ここから議論が割れる:「引用で露出が増えるなら価値がある」vs「クリックが取れないなら価値が薄い」

AI要約やAI Modeで“引用リンクとして表示されること”の評価は、現場で意見が二つに割れます。どちらも一理あります。

ひとつは「露出(インプレッション)に価値がある」派です。

AI要約に名前や参照として載ること自体が、候補入りや想起の形成に効く。今すぐクリックはなくても、後日の指名検索や比較検討の最終盤での“確認訪問”につながる、という考え方です。(参考:前提としての「AI体験の中でリンクが提示される」公式説明:Google Search Central

もうひとつは「クリック誘導できないなら価値が薄い」派です。

引用として表示されても、その場で訪問が起きないなら、PVや広告収益、あるいはリード獲得の母数が増えない。特にメディア型では、クリックが取れない露出は売上に直結しにくい、という主張です。(参考:AI概要でクリックが減る傾向を示すデータ:Pew Research Center

この記事では、この対立を前提に「どちらが正しいか」ではなく、「業態とKPIによって価値の定義が変わる」ことを、データを起点に整理します。

まず起こりやすい変化:クリックと流入の構造が変わる

引用リンクはクリックされにくいというデータが、議論の出発点になる

「クリックが取れないなら価値が薄い」という意見の根拠になりやすいのが、Pew Research Centerの調査です。

AI要約が表示された検索では、外部サイトへのクリックが減る傾向が示されました。Pew Research Centerの調査では、従来リンクのクリックはAI要約ありで8%、なしで15%という差が出ています。

さらに、同調査では、AI要約内リンク(引用・参照リンク)をクリックした割合が非常に小さいこと、AI要約があるページの方が検索行動をその場で終える傾向が強いことも報告されています。

このデータは「引用リンクが出れば流入が回復する」という単純な期待にブレーキをかけます。

一方で注意点もあります。これはAI要約が表示された検索結果ページのAI概要行動データで、AI Modeタブそのものを直接計測した数字ではありません。

ただし、GoogleがAI体験を通常検索へ取り込む姿勢を示している以上、上流クリックが細る方向の“圧力”として扱うのが現実的です。
(参考:AI Mode機能をコアSearchへ取り込む趣旨:Google公式ブログ

AI検索ではクリックの用途・目的が変わる

それでも「引用されることは価値がある」と言われる理由

「露出に価値がある」派が言いたいことは、クリックがゼロでも良いという話ではありません。クリックの手前にある“候補入り”の価値が相対的に上がる、という主張です。

Seer Intereativeの分析では、AI OverviewsがCTRに与える影響が大きいこと、そして引用(cited/mentioned)されるかどうかで相対的なクリックが変わる可能性が示されています。つまり、引用が直接クリックを大量に生むわけではなくても、引用されないよりは“土俵に立てる”という意味で価値がある、という見方です。

ここまでを踏まえると、両者の主張はこう整理できます。

引用は「即クリック」の装置ではない。しかし「候補入り」「想起」「比較検討の最終盤での確認訪問」に効く余地がある。クリックが少ないからといって価値がゼロとも限らず、価値の出方が変わる。

この前提に立つと、SEO担当者がすべきなのは「引用を取りに行くか否か」を議論することではなく、「引用が出てもクリックが少ない環境で、成果をどう定義し、どこで回収するか」を決めることになります。

AI Modeデフォルト化で影響が強い領域・残りやすい領域

影響が強いのは「一般論で完結する情報収集」

AIが得意なのは、定義・概要・一般的な手順・平均的なメリデメ・テンプレ比較の要約です。こうした領域は「読めば分かる」情報が多いため、AIが“先に要点を提示”するほど、ページ訪問の必然性が下がりやすい。

ここで流入が減るのは、コンテンツ品質の問題というより、体験設計上の役割が置き換わる面が大きいです。(参考:AI機能とサイトの関係の整理:Google Search Central

残りやすいのは「自分の条件で確認しないと決められない情報」

一方で、料金の適用条件、仕様の対応/非対応、制約や例外、導入に必要な体制や期間、保証や契約条件、実在する事例の範囲と前提。

こうした情報は、AIが要点を出しても最後は「原文・一次情報」を見て確かめたくなります。ここが、BtoBや高単価サービスほど“確認クリック”が残りやすい理由です。(参考:AI検索時代の機会・考え方:Google Search Central Blog

「価値がある派」と「価値が薄い派」を両立させる落としどころ

価値がある派が勝てる条件:「想起→確認訪問→CV」まで設計されている

露出の価値は、単体では測りにくいのが弱点です。だから、設計が必要になります。
引用・言及が起点になるなら、ユーザーが最終判断で確認しに来る場所が整っていないと回収できません。回収ポイントは、料金・仕様・制約・導入条件・FAQ・事例です。ここが薄いと、想起が生まれても最終盤で負けます。

価値が薄い派が正しくなる条件:PVが収益で、クリックが回収口になっている

クリックが取れない露出が「価値が薄い」になるのは、PVや広告収益が主な回収口のメディア型で起きやすいです。要約内リンクがクリックされにくいなら、流入が細るほど売上に直撃します。

この場合、SEOだけで耐えるのは難しく、会員化、ニュースレター、直訪比率の改善、コミュニティ、別チャネルの獲得など“回収口の多角化”が必要になります。これはSEOの敗北ではなく、収益構造がクリック依存であることへの対策です。

つまり価値の議論は「どのKPIで評価するか」に帰着する

議論が噛み合わない理由は、価値の定義が違うからです。
「価値がある派」は、想起や候補入りの価値を含めている。
「価値が薄い派」は、クリックと売上への直結を価値と見ている。

どちらも誤りではありません。自社がどちらの回収モデルに近いかで、最適解が変わります。

AI回答でのブランド推薦(言及)が重要になる理由

AI要約やAI Modeの文脈では、検索の価値が「クリック」だけで測れなくなる局面があります。実際に、AI要約があると従来リンクのクリックが減り、要約内リンクのクリックも小さい傾向が報告されています。

この前提に立つと、AI回答内で「どのブランドが候補として挙がるか」「どのブランドが推奨の文脈で言及されるか」は、クリック以前の段階で意思決定に影響しやすくなります。Google自身も、AI Overviews / AI Modeでリンクを提示し、ユーザーが外部へ探索できる設計であることを説明していますが、同時に“要点整理が先に進む”体験であることは押さえておくべきです。

参考文献

ここで重要なのが、AI回答内での「ブランド言及」が、単なる表示回数(インプレッション)ではなく、“候補入り”として働く可能性です。Seer Interactiveの研究Semrushの分析記事に取り上げられた形で、ブランド名の検索ボリューム(ブランド認知の代理指標)がAI mentions(AI回答での言及)と強く関係する趣旨の示唆が紹介されています。

また、GoogleのAI Overviewsにおいても、Seerの分析では「AI Overviewで自社が引用(cited)されると、引用されない場合より相対的にクリックが増える」という“引用の差”が報告されています。

もちろんこれは「要約内リンク自体はクリックされにくい」というPewの傾向と矛盾しません。解釈としては「引用=即大量クリック」ではなく、「引用=候補入り・関心喚起の起点になり、結果として相対的に有利になり得る」と捉えるのが安全です。

したがって、AI回答でのブランド推薦(言及)の重要性は、次のように整理できます。クリックが減る環境ほど「比較検討の前段」で候補に入ることの価値が上がり、“AIに名前が出る=比較のテーブルに載る”状態を作れるかが、新しい競争軸になり得ます。

これは純メディア型(PVが回収口)と、リード獲得型(CVが回収口)で意味合いが変わりますが、少なくともリード獲得型では「候補入り→最終確認→CV」の導線設計が回収口になります。

AI回答でのブランド推薦の流れ

テクニカルと計測:クリックが減る前提で“説明できるKPI”に組み替える

テクニカルはAI以前に、確認訪問を取りこぼさないために重要

AI体験が前面に出るほど、貴重な確認訪問は「今すぐ答えを確かめたい」性質になりやすく、遅い・探せない・分かりにくいは致命傷になります。AI機能とサイトの関係を整理したSearch Centralのガイドを前提に、表示・導線・更新の土台を崩さないことが最優先です。

KPIは「流入」中心だと社内合意が壊れやすい

クリック減が起こり得る以上、順位やセッションだけの評価は不安定になります。SeerのようにCTR影響を示す分析もあるため、社内説明は「比較検討の工程での成果」に寄せた方が折れにくいです。

主指標はCVや商談化など下流へ、補助指標として指名クエリや比較ページから根拠ページへの到達など、意思決定工程を可視化できるものを置くのが現実的です。

KPIフェーズ

まとめ:SEOは終わるのではなく、「価値の回収場所」が変わる

AI検索が基本となるにつれ、SEO対策は無くなるという意見も聞かれますが、大前提、Google検索含めてAIは検索エンジンで評価される情報源を参照しやすいこともわかっています。つまり、従来のSEOで目指していた、信頼できる情報源としてのサイト評価、ページ評価向上の取り組みは継続していかなければならないということです。

AI Modeがタブとしてデフォルト化するかは、公式に断言されていません。けれど、AI Modeで先行した機能をコア検索へ取り込む方向性はGoogle公式が示唆しています。

AI要約のデータが示すように、引用リンクはクリックされにくく、上流クリックが減る局面は起こり得ます。だから「引用される=流入回復」という期待は危険です。

一方で、引用・言及は候補入りや想起、そしてAI回答内でのブランド推薦(言及)に効き得るという見方もあり、価値がゼロとは限りません。価値があるかないかは、結局「どこで回収するビジネスか」と「どのKPIで評価するか」に帰着します。

リード獲得型なら、一次情報と根拠ページを整えて“確認訪問で勝つ”設計が回収口になります。メディア型なら、クリック依存の収益構造を分散することが回収口になります。

SEO担当者が今やるべきことは、引用を追うか切るかの二択ではなく、「クリックが減る前提で、価値をどこで回収するか」を先に決め、その回収口を強化することです。

当社メディアリーチでは、AI検索最適化の支援としてLLMOコンサルティングサービスLLMO診断サービスを提供しています。

まずは無料相談、壁打ちを行いたい方はぜひお気軽に当社メディアリーチへお問い合わせください。

参考リンク

本記事は以下の情報源を参考にして作成いたしました。

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初版公開日時:2026年1月26日

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