SEOは死なない。変わるのは戦い方──「信頼されるブランド」を育てるマルチチャネル戦略【 BrightonSEO Spring 2025 講演レポート】

1. エグゼクティブサマリー
Rise at Seven社のマーケティング責任者による本セッションでは、「SEOは死んでいない、進化しているのだ」というメッセージのもと、従来のテクニカル・コンテンツ・リンクという3つの柱にとどまらず、マルチチャネルのコンテンツ戦略を展開する重要性が語られました。
Googleの検索アルゴリズムとユーザー行動は変化しており、今日ではプラットフォーム横断・フォーマット多様なコンテンツが、検索意図の把握やEEATシグナルの支援において中心的役割を担っています。
従来のように単一のページ最適化だけに注力するのではなく、TikTok・YouTube・PR・サイト内SEOなどの複数チャネルを活用し、SERP機能全体やユーザー認識に働きかけることが、今後のSEO成功には不可欠です。
2. セッション情報
- タイトル:How multi-channel content captures intent & EEAT signals to drive growth(和訳:マルチチャネルコンテンツはどのように検索意図とEEATシグナルを捉え、成長を促進するのか)
- 講演者:Ray Saddiq(Rise at Seven/グローバルマーケティング責任者)
- 日時:2025年4月10日(木)午前9:30〜
- 会場:Brighton Centre, Auditorium 1
- イベント:BrightonSEO Spring 2025
- 公式リンク:https://brightonseo.com/sessions/eeat-and-content
3. レポート詳細
3-1. 背景と文脈
従来のSEOは、テクニカル最適化・コンテンツ制作・リンク構築という3本柱が中心でした。しかし、コロナ禍以降、ユーザーの情報収集行動が大きく変化し、Googleの検索結果画面(SERP)もそれに呼応して変化しています。
講演者は、検索結果に従来型SEOの成果が反映されなくなっていることに気付き、数年かけて研究と実践を重ねた結果、「需要創出(DEMAND)」と「発見促進(DISCOVERY)」を軸にしたマルチチャネル戦略を体系化したと語りました。
3-2. 主なメッセージと示唆
- SEOは「死んだ」のではなく、「進化」した
- SERPには動画、ディスカッション、レビューなど多様なフォーマットが登場
- 複数のプラットフォームで一貫したプレゼンスを築くことで、EEATシグナルを強化
- ブランド名での検索やプラットフォーム横断の視認性がランキングと相関
- SEOはオンサイトだけでなく、SNS・PR・ブランドコンテンツによる外部評価と連携すべき
- Googleの青リンク表示は35〜50種類のSERP機能に押し下げられている
- 実体験や専門家の声が、EEATにおいて重要な役割を果たす
3-3. ビジュアル資料
図1:セッション目標を示すスライド

図2:「Made Simple」フレームワーク – 「需要(DEMAND)」と「発見(DISCOVERY)」の2ステップ

図3:「SEOは死んでいない。死んだのは3本柱だ」というビジュアルメッセージ

図4:旧来型SEOとの比較表(Before-After)

図5:「Philips Lamp」検索トレンドから見たクロスプラットフォーム戦略の影響

図6:マルチチャネルがEEATシグナルをどう駆動するかの構造図

3-4. 実務への応用
短期的施策:
- 狙っているキーワードのSERP機能を監査し、動画や掲示板形式への対応を検討
- SEO・コンテンツ・PR・SNSチームの連携体制を整備
- 検索結果でよく出現するフォーマットの傾向を分析
- 実務経験を持つ専門家の活用
長期的施策:
- YouTube・TikTok・ブログ・ポッドキャストなどを組み合わせた戦略の構築
- ブランド名検索ボリュームをEEAT指標として継続的に追跡
- 専門家の一次情報や経験談を活かし、本物の専門性を示す
- コンテンツフォーマットを複数使い、SERP内の占有面積を拡大
- オーディエンスが検索・探索するすべての場において、統一されたブランド体験を提供
3-5. 会場の様子
会場全体が高い関心を示し、特に実務事例やリアルなケーススタディには強い反応が見られました。「マルチチャネルがSEOの未来である」というメッセージは、多くの参加者に深く響いていた印象です。
3-6. 個人的な気づき
「SEOは死んだのではなく進化した」という主張には強く共感しました。最近感じていたブランドシグナルや横断的な視認性の重要性が、明確な構造として整理された印象です。断片的なSEO施策ではもはや通用せず、オーディエンスが情報を探すあらゆる場所にブランドが存在していなければならないことを再認識しました。実データや事例が豊富に紹介された本セッションは、最も実践的で魅力的な内容の一つでした。
4. 補足資料
- Speaker Deck:
https://speakerdeck.com/raysaddiq/how-multichannel-content-drives-growth-and-captures-eeat-and-intent
Written by Ayaka Uchida
SEO Consultant, MediaReach, Inc.

参考記事
「SEOはもう意味がない」は本当か?GEO/LLMO時代の誤解と本質 - 2025年
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